■大半の方は、新規事業の選び方が分からない
弊社に、新規事業に関するお問い合わせ・ご相談をされる経営者様の内、70%程度の方々は、上述の悩みを持たれています。
「どんな事業が良いのか?」という問いは、「ある限定された事業案候補の内、相対的に自社に合っている(成功する確率が高い)事業は何なのか?」とも言い換えられます。
つまり、複数の事業案を適切な軸で評価し、1つ(ないしは2つ程度)に絞り込むことが必要となります。
■どのような評価軸で選べばよいのか?
以前もご紹介しておりますが、一般的な新規事業の評価項目には以下のようなもの(①)~⑦があります。
(https://bsearch.jp/new_business_column/848-2)
>①市場の魅力度、②事業の収益性、③投資回収のしやすさ、④人材確保のしやすさ、⑤許認可等の必要資格の有無、⑥本業へ与えうるリスクの大きさ、⑦経営資源の活用度
そして、次のようにもお伝えしております。
>新規事業を成功させている企業が共通して重要としていた/また、成功の要因を振り返ってみると特に重要であった、となることが多い評価軸が⑦の「経営資源の活用度」です。なお、ここでの経営資源とは目に見えやすい資金(カネ)や土地、建物、設備などの資産だけではなく、目に見えにくいノウハウや人脈も含んでいます。
さて、他に見逃されやすい視点はあるのでしょうか?
■意外と見過ごしやすい「自分の気持ち」
それは、あなた自身の気持ちです。
前述の⑦経営資源は、広く一般的なフレームとして、ヒト・モノ・カネ・情報で整理されます。
※ノウハウ・人脈はヒトや情報に含まれてきます。
これらを洗い出すことにより、「自社はどんな事業であれば、参入できるのか/(資源的)成功しやすいのか」ということを客観的に測る材料となります。
恐らく、このコラムを読まれているような方々は、一度は整理してみたことがあるのではないでしょうか?
その結果「確かにウチは遊休資産があるから、何か流行りの店舗FCビジネスとかに加盟してみるといいのかなぁ」等と考えられたことがあるのではないでしょうか?
そして、どこかしっくりこなかった経験があるのかもしれません。
なぜならば、そこに自身(自社)の趣味/趣向・主義・信念・大事にしていること(してきたこと)が加味されていなかった可能性があげられます。
事業的に自社に合致していたとしても、実行するのは人です。どこまでいっても、人は感情で動く生き物です。なので、自分の気持ちも大事な軸として検討すると、自分の中で筋の通った意思決定がしやすいのではないかと思います。
それは結果として、実行段階に入った際に、力強く推進する素地ともなるはずです。
それに気づけた方が、気持ちを基に意思決定し、新規事業を立上げたケースが存在しております。
皆様の新規事業参入の検討材料となれば幸いです。
執筆: B-search