New business Column
新規事業コラム
2021.07.29
事業計画を立てる

新規事業のステップ:オススメの手順とは?

自社内で新規事業を生み出すステップとは?

ここまでお読みいただきましてありがとうございます。4回目の今回は、自社の中で経営幹部や企画担当者が新規事業を生み出すためのステップを紹介させて頂きます。ここでは、複数人でチームを組み、定期的なディスカッションを重ねながら新規事業を創りだしていくことを想定して解説させて頂きます。モデルとなる進め方としては、以下のステップを3か月程度で実施することです。

ステップ1:各評価ポイントの設定
ステップ2:事業案の抽出
ステップ3:事業案の磨き込み
ステップ4:調査
ステップ5:事業計画作成
ステップ6:事業案プレゼン

ステップ1については、前回ご紹介させて頂いた6つのポイントに従って、それぞれ検討し、自社が取り組むべき事業の評価ポイントを設定することが有効です。メンバー間で各ポイントを整理し、共有して目線を一致させていくことが重要です。このステップを省略してしまうと、最終的に出てくるアウトプットにバラツキが生じてしまう、優劣を付けづらくなってしまうといった可能性があります。

ステップ2では、事業案をアイディアベースで抽出していきます。この段階であっても、各事業案は最低限、「誰に」「何を」「どうやって」が明記されていることが必要です。ここではなるべく柔軟に考え、ディスカッションでも否定せずにまずは議論の俎上にできるだけ多くの案を載せることが重要です。そのままでは評価ポイントに合致しないものでも、今後の修正次第で評価に値する事業案にブラッシュアップできる可能性があります。ここでは、今までの自身の知識範囲では不十分なこともあるので、雑誌やネット等でも良いので可能な限り最先端の技術の動向を理解しておくことも重要です。

ステップ3では、事業案を磨き込みます。ここでは簡易的な調査(デスクリサーチやユーザー・関係者ヒアリング等)を行い、必要な視点を補ったり修正したりします。同時にステップ2とは異なり、少し厳しい目線も入れ、ステップ1の各評価ポイントに合致しそうにないものは切っていきます。理想としては、この段階で1人1案程度の数まで絞り、その後は各人がプレゼンまでその事業案を担当すると、より当事者意識が醸成されます。

ステップ4では、事業案に関して詳細調査を行います。経営トップがGoをかけるに足る情報を集め、次の事業計画の作成に繋げていくステップになります。このときの調査結果次第では、事業の細かい設計について修正をする必要が生じることがあります。ステップ3でも磨き込みを行いますが、調査結果を踏まえて更なる磨き込みが必要になります。

ステップ5では、事業をより具体的な、事業計画書へと移していきます。事業計画書は、事業コンセプト(端的に事業を表現するもの)、自社の強みや外部環境を整理したSWOT分析、事業を各フェーズに分け、何をするかを段階的に計画する事業戦略(販促、価格、人員体制等を含む)、投資や売上を長期的に定量化する数値計画の一覧と、裏づけとなる調査結果(ステップ4)を付ける形式が良く用いられます。

ステップ6では、いよいよ経営トップに事業案をプレゼンします。ここでは今までの準備内容を基に説得するのはもちろん大切ですが、同時に熱意も重要です。「うちの会社がこの事業をやるべきである」と経営トップに思ってもらえることが、ここまでのゴールになります。またここでの経営トップの判断は、
①事業化に向けた活動を許可(立ち上げチーム結成等、ある程度の経営資源を配分し、実行に向けての取り組みをスタートする)②継続検討(事業としてのポテンシャルは感じられるが調査・事業計画が不十分な為、引き続き検討を行う)③自社でこれ以上検討しないの3つに分類していくことが有効でしょう。

以上、ここまで新規事業を立ち上げるにあたってのステップを紹介させて頂きました。お読みいただきましてありがとうございました。


執筆: B-search

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