前回のコラムで「コンサル現場で聞いた!地域NO1企業が新規事業を行う3つの理由!」
では地域NO1の企業がいま、なぜ新規事業を立ち上げるのか?を紹介させていただきました。
今回もまた「現場で見た新規事業の実際」を紹介させていただきます。
コンサルタントとして現場で新規事業の立ち上げを支援していると、新規事業をスムーズに立ち上げられる企業とそうでない企業が出てきます。
そして、両社の違いを比較してみると一つとして、新規事業を検討している経営者・担当者に創業経験(立ち上げ経験)がある/なしが関係していることに気が付きます。
創業経営者ならば1度以上はそれなりに覚悟を決め、新規事業を立ち上げた経験があるため、次の事業への挑戦はさほど抵抗なく行えるようです。
一方で、創業経験のない二代目(息子/娘)社長やサラリーマン社長にとって、新規事業はどこか心理的に高いハードルがあるようで、色々と悩みながら月日だけが経ってしまうというケースが見受けられます。
では「創業経験がない経営者」は何から着手したら良いのでしょうか?
私が先にお話しした新規事業立ち上げに心理的ハードルを抱いている経営者(創業未経験者)に対してコンサルティングを行う際は、まずは「創業経験を積む」ことに着眼点を置きます。
具体的に言いますと、参入リスク低い事業(投資額が低い、確実性の高い装置産業的な事業、FC本部の手厚いサポートがある、最悪撤退もしやすい、など)から進めることを検討します。
この創業経験にはビジネスに必要な様々な要素を実践ベースで経験できるからです。
例えば、以下のようなことが経験できます。
・事業の参入リスクを読むこと
・市場の流れを適切に見ること
・競合との差別化を考えること
・新規事業のビジョン・コンセプトを考えること
・市場や競合の状況を踏まえ、商品やサービス、価格を設計すること
・様々なアライアンス・人脈活用をすること
・数値、営業、販促、投資、人員、リスク対応などの事業計画を立てること
・実際に立ち上げまでに事業を組み立てること
・予測できない様々な未体験の問題を解決すること
・そして事業成功に向けPDCAを実践し、事業を拡大させること
等々
これらの創業経験が全て今後の糧になります。
そして、この経験をした後、本丸となる「第二本業」に着手していただきます。
どうしても新規事業立ち上げに抵抗があるという経営者の方はぜひ、一度「創業経験」を積まれてみてはいかがでしょうか。
執筆者:高収益化支援部 部長 下田寛之
執筆: B-search