New business Column
新規事業コラム
2021.09.06
事業を見極める

市場が縮小する中でも急成長する新規事業のポイントとは?

現在の日本は、言わずと知れた縮小均衡市場です。それでありながら、商業施設開発は止まらず、完全にオーバーストアの時代に入ったといえます。まさしく大変な時代といえるでしょうが、逆の観点から見ると大きなチャンスが見えています。

現在、ディベロッパーのような貸し側は、空き店舗を埋めることで必死です。しかも、郊外、ショッピングセンター、駅前商店街、ありとあらゆる立地が開発しつくされ、物件的にはかなり選びたい放題になっています。

そのため、ビジネスモデル的に面白く投資回収が早いモデルができれば、無名で信用がさほどなくとも、一気にスピード展開ができる時代が到来しています。事実、私が知っている会社もわずか創業5年程度で数百店舗、売上100億円なんて会社も数社知っており、珍しくなくなっています。

船井幸雄は、1970年代からの急速に店舗開発が進んだ小売流通業の最盛期に、展開のキーワードは、ハイイメージ付き大衆商法だといっていました。これは、今でも当然通用する内容です。まず、急速多店舗化するには、メインターゲットを大衆に据える必要があります。もっと簡単にいうと、価格をお手軽な高くないところに設定するということです。

しかし、安かろう悪かろうではダメです。そこには、顧客が価値や満足を得るハイイメージの演出が必要です。これを今風にいえば、ライフスタイル提案型とも訳せるでしょう。今は昔と違いモノ余りの時代ですが、やっぱりお金があれば消費をしたいものです。同じ商品でも、コンセプトや店の雰囲気、提案によって売れるようになります。

今、話題のブルーボトルコーヒー。この企業の創業者は、日本の昔ながらの喫茶店におけるサイフォンコーヒーにヒントを得て、今風にアレンジして、大ヒットしています。別に新しいものではありません。しかし、そこに人はお金を落とします。時代はオーバーストアで厳しいと見るか、面白い展開ができる世の中と見るか、ものの見方によりますね。


執筆: B-search

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