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新規事業コラム
2022.02.17
事業を見極める
事業計画を立てる

新規事業参入:事業案決定時に、最低限おさえるべきポイントとは

新規事業の立ち上げは、多くの企業にとって大きな挑戦となります。
本コラムでは、新規事業立ち上げのプロセスの中で、最初期段階の、特に事業案決定時に注目するべきポイントに絞って解説していきます。

ポイント①独自性は明確か?

ライバル企業と比較して、
「うちの独自性・差別化ポイントはこれです」
と言えるでしょうか。

必ずしも、画期的で日本中探しても類似のビジネスモデルはない…というほど
大きな独自性は必要ありませんが、同じ商圏内の競合企業と比較して、
お客さんがうちを選ぶ理由を作る必要があります。
大きなポイントはなくても、細かな差別化ポイントが積み重なって
結果的に他社の真似できない大きな独自性となって、
一番店になるというケースもあります。

ポイント② その独自性はマネされないか?

①で明確にしたその優位性は、今後もずっと続くのでしょうか?
簡単に真似されてしまったり、いっときの流行によるものだったり、
著しく自社の負担が大きい要素でないか、振り返っていただきたいです。

参入障壁が高すぎる事業への参入は難しいですが、
反対に参入障壁が低すぎる事業は、簡単に他社にシェアを奪われてしまいます。
とはいえ、業種や業態によっては先行者利益が見込まれる 場合もありますので、
ケースごとのシミュレーションも含めて重要となります。

ポイント③自社の強みを活かせているか?

よくある間違いとしては、
今時流に乗っているビジネスが儲かりそうだから乗っかる、というというケースです。

はじめから短期ライフサイクルのビジネスモデルを乗り換えていく、
と割り切っている企業であれば良いですが、
今後数年にわたって自社の柱となる事業を検討している、という企業にとっては慎重になってほしいパターンといえます。

流行り廃りは簡単に変わってしまいますが、些細な強みでも構いませんので、
なにかしら自社独自の強みを複数組み合わせた事業案が組めることが望ましいといえます。

ポイント④ビジネスモデルに無理はないか?

赤字ではないけれども売上の上限が見えている、
常に営業(新規顧客開拓や、新規代理店開拓など)をしていかないといけない…など、
常にカツカツの状況じゃないと数字が達成できない、というようなビジネスモデルは、
成長ビジョンが描きにくいだけでなく、人材面でも人が定着せず、近い将来に破綻する可能性が高まります。

ポイント⑤ほんとうに実現可能か?

完璧なビジネスモデルでも、
それが自社の経営リソースで可能でなければ机上の空論になってしまいます。
いまの自社にはヒト・モノ・カネのどの部分が不足しているのか、それは補完が可能なのか。
慎重にシミュレーションしたうえで、立ち上げに臨んでください。


以上、事業案決定時に最低限おさえるべき視点を5つに絞ってご紹介しました。
基本的には5つすべてクリアしたうえで事業案を策定し、立ち上げ段階にいっていただきたいと思います。

新規事業を立ち上げようとお考えの方にとって一助となれば幸いです。


執筆: B-search

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