どんなモデルか
医療用具販売(賃貸)は、どのようなビジネスモデルでしょうか。
1.医療メーカーの製品を医院に販売・レンタルするビジネスモデル
医療用具販売は、医療関連メーカーの製品や装置などの販売・レンタルを行うビジネスモデルです。取引先は内科、眼科、歯科などの医院のほか、動物病院もあります。
重要なポイントは、取り扱う医療用機器の分類によって開業の手続きが異なり、遵守しなければならない項目が複雑なため注意が必要なことです。医療機器の分類を確認し、各都道府県の窓口に問い合わせて慎重に開業の手続きを進めましょう。
2.医療機器販売(賃貸)の分類
医療機器は、機器の不具合が生じたときの人体への影響の大きさから、主として以下の4つに分類(クラス分け)されます。リスク小さなものから順に解説します。
クラスⅠの「一般医療機器」は、医療機器の不具合が生じたとしても人体へのリスクが極めて低いと考えられる機器です。聴診器、メスやピンセット、水銀による血圧計、X線フィルムなどがあります。
クラスⅡは「管理医療機器」と呼ばれ、医療機器の不具合が生じたとしても生命や重大な機能障害に及ぼす影響が低い機器になります。電子式体温計や血圧計、電子内視鏡、家庭用のマッサージ機などがあります。
クラスⅢは「高度管理医療機器」です。不具合が生じたときに生命および健康に対するリスクが高い、コンタクトレンズ、歯科用インプラント材、放射線治療機器、透析機器などの機器です。
クラスⅣも「高度管理医療機器」ですが、投薬・注射・手術など人体の恒常性を乱し、不具合によって生命の危機に直結するおそれがある機器になります。ペースメーカー、人工呼吸器、人工心臓弁などになります。
また「特定保守管理医療機器」として、専門的な知識および技能による保守点検や修理が必要となる機器があります。レントゲンや超音波画像診断装置、心電図、MRIやCTの装置、眼底カメラなどです。
クラスⅠは厚生労働省に届け出が必要です。クラスⅡ~Ⅳは、第三者認証機関の認証もしくは厚生労働省の承認を必要とします。
業界動向やトレンドについて
医療用具の業界ではデジタルトランスフォーメーション(DX)がめざましく、デジタルヘルスケアが注目を集めるようになりました。
「治療から予防へ」の潮流により、デジタル機器から収集したデータを人工知能(AI)の画像認識および解析して、疾患の早期発見と診断を支援するシステムが開発されています。
医療用具販売・レンタルがおすすめの方
医療用具販売・レンタルのビジネスモデルがおすすめの方は、以下の通りです。
・責任感があり、プレッシャーに耐えられる方
・医療および機器に関する情報収集と勉強に熱心な方
・コミュニケーションおよびプレゼンテーション能力のある方
提供する医療機器によっては生命や健康に関するリスクがあるため、医療と機器の両側面に精通し、正確な情報を伝える能力が求められます。
成功のポイントは?
医療用具販売・レンタルのビジネスモデルの成功ポイントを押さえておきます。
1.人脈とネットワークの構築
医師のニーズを適切にキャッチすることがポイント。交流会などに参加して医師との接点を作り、医療以外の外部ブレインを積極的に活用するとよいでしょう。
2.市場創出をめざし、案件を見極めること
新製品の販売では、医師のニーズや競合製品の状況を把握して、市場を創出する努力が必要になります。ビジネス意識に欠ける医師に対しては、適切な製品や価格の提案力が求められます。
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みなさまの新規事業検討に当たって、一助となれば幸いでございます。