■ファストフード業態のうなぎ専門店のビジネスモデル
①ファストフード業態のうなぎ専門店
店舗にて格安でうなぎ料理を提供するビジネスモデルです。ファストフード業態のうなぎ専門店では”味や価格、提供スピード”を重視しており、牛丼チェーン店のうなぎ店版のイメージです。500円~1000円のうなぎ丼をメインメニューとして、客単価が安価な分、回転率が求められるモデルです。またメニューのほとんどをテイクアウトやデリバリーに対応できるようにしておくことで、持ち帰り用客の需要も取り込むことができます。
②ターゲットは都心部のファミリー層やビジネスマン
1.立地について
乗り換えやオフィス街なので人通りの多い駅前などに店舗を構えることが多いです。このような立地のために、ランチ時間帯はもちろん、家族や自身の夕ご飯として仕事帰りに立ちよってテイクアウトされています。店舗の席数は20席~30席と比較的坪数が小さいため、テイクアウト需要も取り込む必要があります。
2.年齢層
30代~70代と年齢層に非常に幅があります。
③低価格帯×柔軟な出店モデルで顧客を獲得
一般的にうなぎは高級なイメージがついています。しかし、フランチャイズ本部による調達コストの低減や製造方法の標準化などでコストが削減されているため、比較的安価な価格でうなぎを提供できるようなモデルが展開されており、「うなぎを食べたいけれども高くて手が届かない」という層にアプローチしています。
また、出店方法として既存店舗の空き時間の有効活用、既存店舗に付加するゴーストレストラン型のモデルなど、多様なニーズに対応する店舗設計にすることで売上アップを図ります。
■業界トレンド・動向
需要動向
新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、可処分所得における食費予算の割合が相対的に増加しています。
新型コロナ感染症による予算の増加
2019年より流行した新型コロナ感染症の影響により、リモートワークの増加や外出自粛などにより、余暇にける費用が少なくなり、食事に掛けられる予算が増えています。そこで、普段の外食で高級チックなファストフードを選択する割合が増えていると考えられます。
■参入がおすすめの会社・経営者
飲食店を経営されている方
既に飲食店されている方は初期投資が大きく抑える事が出来るため、参入障壁は低く、今までのキャリアを存分に生かすことができます。
都市部にテナントを持っている方
うなぎファストフード店は都市部の駅前等で立地しています。同じ環境の場所に空き店舗や空きスペースを保有している場合、出店費用を抑えることができます。
海外に事業展開を考えている方
うなぎは和食を代表する食べもので、特に東南アジアなどの海外では人気が高まっています。国内の業態を東南アジア等で展開することで、比較的に容易に海外事業へ参入できます。
■成功のポイント
外部環境について
近年、うなぎのファストフード店がテレビ等のマスメディアに取り上げられ、知名度が高まっています。知名度や認知度が高まっている中で、人が集まる場所へ出店することで、顧客獲得に繋がります。
内部環境について
仕入コストの削減や焼き方標準化は成功のポイントです。職人技になりやすいうなぎの焼き加減もマニュアル化して標準化することで、各人材のスキルを問わずに運営が可能です。
製品・サービスの差別化要素について
おもちかえりメニューは差別化に繋がります。店舗内での飲食はもちろんですが、テイクアウトメニューを豊富にすることで、広いニーズを獲得でき、他業態の店舗と差別化できる可能性が高まります。