■ラーメンの自動販売機のビジネスモデル
そもそもどんなビジネスモデルか?
店舗営業を行わなくても、提供・販売できるラーメンの自動販売機
食品の自動販売機を購入し、通常は店舗で提供しているようなラーメンを無人で提供するビジネスモデルです。一般的なラーメンの自動販売機は、急速冷凍したスープや具材を冷凍状態で販売しており、価格は500円~1000円が多くみられます。
ターゲットは誰か?
ターゲットは、店舗に来店できない顧客や観光客になると考えられます。
ラーメンの自動販売機は、商品をストックしていれば24時間年中無休で販売活動を行うことができます。そのため、店舗の営業時間に来店できない顧客や、観光地であれば、その地のご当地ラーメンを買い求める観光客をターゲットにすることが可能です。
収益ポイントはどこか?
お客様が、自動販売機でラーメンを購入時点。
店舗営業とは異なり、ラーメンを作るオペレーションは、お客様が担うため、注文が入った時点で売上をカウントすることができます。また、無人販売が可能であるため、人件費の削減ができ、利益率の向上も目指すことができます。
■業界トレンド・動向
需要動向
飲料の自動販売機は、コンビニでの購入等にシフトしていくことで年々台数が減少しています。一方で、食品の自動販売機は新型コロナの流行や、SDGsの意識の高まりによって参入者が増加傾向にあります。そのため、今後売上をさらに獲得する場合には、おすすめなビジネスです。
理由①新型コロナ感染症の流行
2019年より流行した新型コロナ感染症の影響により、店舗休業や、家で過ごす時間が増えるなどの生活の変化が飲食業界に大きな影響を与えました。その中で、家でお店の味を簡単に食べることが実現でき、無人で24時間販売できるラーメンの自動販売機の需要が高まりました。
理由②フードロスの削減
SDGsへの関心が高まる中で、飲食店などのフードロス削減への意識も高まりました。ラーメンの自動販売機では、冷凍した商品を販売しているため、食品の長期ストックが可能になり、売上の向上だけでなく、フードロス削減にもつながります。
■参入がおすすめの方
ラーメン店を営んでいる方
既にラーメン店を運営されている方は、自社が店舗で提供している商品があるため、その商品を冷凍商品化することで、自動販売機での商品販売が可能になります。商品開発に多くの時間を割くことなく始められるため、おすすめです。
餃子を売りにした事業をされている方
ラーメンの自動販売機では、店舗でも一品料理として販売されている餃子が販売されていることがあります。餃子を売りにしているお店を運営されている方は、他の運営店より付加価値を付けた自動販売機の運営を行うことができるため、おすすめです。
省人ビジネス・無人販売を始めたい方
昨今は、無人販売の形態をとるビジネスが増加傾向にあります。その中で、自動販売機での食品販売は、無人店舗営業と比べると初期投資や運営に比較的コストがかからず、参入しやすい無人販売の領域です。
■成功のポイント
外部環境について
社会の動きとして、非接触型や無人での商品販売が増加傾向にあります。そのため、ラーメンの自動販売機のようにお店の味を自宅で食べることができる食品の自動販売機市場は拡大し続けています。また、人口減少による労働者不足にも対応できるビジネスです。
内部環境について
ラーメンの自動販売機は、冷凍状態の販売になるため、急速冷凍の商品を質を落とさずに作るノウハウが必要になってきます。さらに、ラーメンの自動販売機は、通常営業しているラーメン店が競合になるため、店舗でなくても食べたいと思ってもらえる商品を提供することが重要になります。
製品・サービスの差別化要素について
餃子などの一品料理の販売を同じ自動販売機で販売することや、限定商品を販売することで差別化を図ることが可能です。店舗で販売している商品だけでなく、自動販売機限定商品や当たり付きなどの付加価値をつけることで、お客様に購入選択されやすい自動販売機を作ることが重要です。