■バイク便のビジネスモデル
1.ビジネス資料運送の需要
従来のバイク便で最も多いビジネスモデルは、ビジネス資料の運送です。ビジネス用の書類や資料を至急で届ける必要がある場合、宅配便では最低でも1日以上の時間がかかるため、バイク便には隙間的なニーズがあります。近距離ではあっても社員が直接足を運ぶコストを割けない企業にとって便利なサービスです。
2.ウーバーイーツのような新型サービス
ウーバーイーツのような宅配サービスは、近年突如登場した新型ビジネスモデルです。飲食系の宅配サービスは主に個人の利用となり、専用アプリを使用して顧客が購入した店舗まで受け取りに行き、自宅まで届けるサービスです。
■バイク便の取り巻く現状
1.インターネットの普及による市場の縮小
バイク便の最盛期は1990〜2000年頃でしたが、現在の市場は最盛期の半分ほどまで縮小したとされています。背景には、インターネットの普及により原稿やフィルムなどの現物配送の需要が減少したことが挙げられます。
一方で、対個人客の飲食デリバリーサービスの需要は広がっており、バイク便のニーズは転換点を迎えているとも言えます。
2.雇用形態の問題
ウーバーイーツを始めとするデリバリーサービスのドライバーは、副業で働いている人も多く雇用形態の問題が1つの課題となっています。ウーバーイーツでは、各ドライバーは個人事業主扱いとされており、雇用ではなく業務委託契約の扱いとなっています。そのため、トラブルが生じた場合でも会社が負う免責は少なく、ドライバーに対する補償もないことが問題視されています。
ウーバーイーツのドライバーのような新しい働き方は近年登場したもののため現状不透明な部分も多いですが、問題提起が高まるにつれて企業の信頼性に焦点が置かれていくと予想されます。
■おすすめの方
バイク便がおすすめの方は、以下の通りです。
・パソコン関連に深い知識がある
・細やかなサービス意識がある
・対企業の営業力に長けている
上記のような方々は、新規参入が難しくなっているパソコン・サポート・サービスにおいても他社との差別化が図りやすいため、おすすめのビジネスモデルです。
■成功のポイント
1.ドライバーの雇用形態
ドライバーを会社で雇用した社員もしくはアルバイトとするか、個人事業主との委託契約とするかによってバイク便会社としての方向性は大きく異なります。個人事業主契約にする場合のメリットは、会社の免責や負担が少ないです。一方でサービスの質管理は難しいというデメリットがあります。企業としての長期的信頼を得ることも検討に入れた上で雇用形態を決めることは大切です。
2.車両所有の問題
車両所有の問題とはつまり、配送で使用するバイクを会社の所有物とするか、ドライバー個人の所有物とするかという点です。会社所有のバイクは固定資産となり税金がかかりますが、ドライバー個人の所有物にする場合は車両持ち込み手当やガソリン代の実費が必要になります。車両所有の問題は雇用形態とも関係があるため、併せて検討しておくことが大切です。
3.需要の大部分は都市部にある
バイク便の需要の大部分は都市部にあります。都市部でバイク便を利用することのメリットには、渋滞が多く駐車場が少ないという背景がありますが、地方ではあまりこの点でのメリットが得られません。そのため、バイク便開業の際には営業地域も重要な要素と言えるでしょう。
参考:https://j-net21.smrj.go.jp/startup/guide/service/h021.html
https://weekly-net.co.jp/news/46837/
https://sogyotecho.jp/open/bike-flights/