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〜地域密着型の経営が向いている持ち帰り弁当店〜

■持ち帰り弁当店のビジネスモデル

1.フランチャイズ型

フランチャイズの系列店傘下に入り、店舗経営する形のビジネスモデルです。メリットはメニューや価格設定、経営などがマニュアル化されているため立ち上げがスムーズであるという点です。また、フランチャイズ加入店はオープンの時点でネーミングバリューがあるので集客に有利です。その一方で、自由で柔軟な経営がしにくいというデメリットもあります。

2.個人経営型

個人経営型は、店舗販売や移動車販売などの販売形態ががあります。販売メニューや時間帯、価格設定など全て自由なマネタイズができるのはメリットです。弁当店は地域に密着した販売形態となる場合が多いため、いかに地元での認知度や評判を集められるかが鍵となるでしょう。また、個人経営の場合は利益率の計算もオーナー自身が管理する必要があります。

■持ち帰り弁当店の取り巻く現状

1.コンビニと惣菜店がシェアの多数を占める

日本惣菜協会の「2020年版惣菜白書」によると、中食つまり持ち帰り食品業界全体の市場規模は10兆3,200億円です。そのうち、コンビニストアは3兆363億円、惣菜専門店は2兆896円と半分以上を占めています。持ち帰り弁当店へ客足を集めるためには、コンビニや惣菜店と差別化した特徴が求められると言えるでしょう。

2.年間消費量は緩やかな増加傾向

日本惣菜協会の「業態別惣菜市場規模推移」によると、1人当たりの中食の消費は2014年と2019年を比べると、約72,800円から81,796円と10%以上増加しています。人口は減少しているにも関わらず、このような増加があるのは堅調なニーズ拡大であるといえます。背景には、ライフスタイルの変化に伴い消費者ニーズの多様化があり、1人あたりの消費単価が上昇していると考えられます。

3.中小企業が参入しやすい職種

持ち帰り弁当業界は中小企業が参入しやすい職種と言えます。中食を選択する顧客の間では、より手間のかかった料理や品数豊富な料理を食べたいというニーズが強まっています。そのため、季節限定商品の販売や地域ニーズへの細やかな対応など、小回りが効き柔軟な対応ができる中小企業には優位性があります。顧客の声に臨機応変に適応していくことが、地域で受け入れられる店舗になる秘訣でしょう。

■おすすめの方

持ち帰り弁当店がおすすめの方は、以下の通りです。
・地域の人と関わるのが好き
・調理師免許を持っている
・高齢者ニーズに応えたい

上記のような方々は、地域密着型の経営が向いている持ち帰り弁当店を成功できるため、おすすめのビジネスモデルです。

■成功のポイント

1.狭い商圏内で顧客を確保する工夫が必要

持ち帰り弁当を利用する顧客の心理としては、家庭料理のような出来立てで温かい弁当を手軽に食べたいというものがあります。そのため、持ち帰っても弁当が冷めない距離が店舗の商圏となり、比較的狭い地域内で戦う必要があるということになります。そこで、狭い商圏内でいかに多くの顧客を確保できるかが重要な鍵となります。店舗を持つ前には地域の市場調査をしっかりと行い、どのような層の人が多く利用するかを理解した上でニーズにあったメニュー展開や価格設定をすることが大切です。

2.高齢者向け弁当に力を入れる

持ち帰り弁当は、健康的な家庭料理を自分で作らず食べられるという点で、高齢者に非常に高いニーズがあります。そこで、高齢者をターゲット層とした弁当に特化するのも1つの良いマーケティング方法です。地域の老人ホームやデイサービスなどの福祉施設と提携し、固定客を集めることもできます。

3.急速冷凍技術の導入も検討できる

出来立て弁当の他に、急速冷凍技術を導入して冷凍弁当の販売を検討することもできます。現在の急速冷凍技術は進歩し続けており、解凍した時に出来立ての味を再現できるクオリティになっています。冷凍弁当のメリットは、売れ残りが出にくく製造数の管理が比較的容易になるという点です。また、まとめて製造し保管できるため、労働コストの負担を減らすこともできます。

参考:
https://www.nsouzai-kyoukai.or.jp/wp-content/uploads/hpb-media/hakusho2020_digest-20200520.pdf

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