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~最短23時間?!で家が完成。49平米の平屋500万円で家を売るモデル~

■どんなモデルか

3Dプリンター住宅建築とはどのようなビジネスモデルでしょうか。

3Dプリンターを用いて住宅を安価かつ短い工期で建築するビジネスモデル

コンクリートを主な材料として、3Dプリンターで住宅の外枠を完成させ、現場で組み立てるという非常に簡素化された住宅建築手法です。コンクリートのみの単一素材を用いることで低価格と工期の短縮化を実現します。また建築現場の省人化も可能になるので少子高齢化社会の日本で伸びていく分野だといえます。

ターゲットは誰か?

3Dプリンター事業のターゲットは主に3つあります。

①災害時の被災者

4時間〜で復興住宅を建築できる3Dプリンター住宅は、災害時の仮設住宅にも適しており、被災地域での仮設住宅の需要が多く見込まれます。現在日本をはじめ世界で、災害規模が大きくなり、被害が甚大化しています。また、3Dプリンターはデータを共有すれば世界各地で同じ家を建てることが出来るので、日本にとどまらず世界での需要が見込まれます。

②リフォーム検討客

リフォーム費用が非常に高くリフォーム出来ないお客様が一定数いらっしゃいます。費用が高いリフォームに対し、2023年には100㎡300万円台で家が提供できると言われています。3Dプリンター住宅は非常に安価かつ丈夫であることから、ある程度の需要増加が見込まれます。

③新築購入者

現在日本では、住宅ローンが社会問題となっており、日本の住宅ローン完済年齢は平均で73歳で、持ち家がない人は約4割ほどおり、家賃を負担し続けています。住宅ローンで苦しむという選択をしたくない新規購入者層のニーズも大きいです。

収益ポイントはどこか?

①コストの最小化

3Dプリンター住宅では、住宅の基本的な部分の建築は3Dプリンターで行うので、人手がいるのは、組み立てる現場と、輸送時になります。また、質の良い材料をいかに安く仕入れるかの価格交渉力も収益を左右するポイントになります。従来の住宅メーカーや取引実績のある企業は有利です。

②高付加価値住宅

コンクリートは、仕入れ価格も低く、データ共有さえできればどこでも同じ家を建てることが出来ます。高い耐震性や断熱性・デザイン性・カスタマイズ性をいかに発揮していくかが、類似しやすい3Dプリンター住宅の市場の中で高収益化を実現します。住宅の機能設計分野に高い専門性を持つ企業は差別化で優位に立ちやすいです。

■業界動向やトレンドについて

成長市場

アメリカの市場調査会社マーケッツ・アンド・マーケッツのレポート「3Dコンクリート・プリンティング市場・2023年度までのグローバル予想」によると、2018年時点で約1億3200万円規模だった全世界のコンクリート建設3Dプリンター市場は2023年に約1628億5500万円規模へ成長するというレポートも発表されおり、注目の成長市場といえます。また、全世界のコンクリート建設3Dプリンター市場は、年率317.3%の成長率で成長を続け、拡大し続けています。

市場可能性

3Dプリンター住宅を日本で最初に実現させたSophiaのコンソーシアムには、大手住宅メーカーも参入しており、住宅販売会社も注目しています。大手住宅メーカーが参入することで市場も大きくなっていくことが見込まれます。

理由①脱炭素化意識の高まり

O2削減効果、廃棄量(建築資材)の減少、資材輸送のエネルギー消費量の削減は社会課題となっています。3Dプリンター住宅では寒いイメージのあるコンクリートを、特殊な技術を用いることで保温性を高めエネルギー消費の効率化を実現できるので、脱炭素の建築として注目度が上がっています。

理由②材料の供給不安定性

住宅のメイン資材である木材は、近年ウッドショックや価格の不安定化により納期の遅れや建設価格の高騰が問題となっています。しかしながら、コンクリートの価格は安定しておりミネラルウォーター等の飲料水より安い価格で提供されていることもあり、安定して供給できます。

理由③ボーダーレス市場

日本史上最速で3Dプリンター住宅を完成させた株式会社セレンディクスによる「3Dプリンターの家」完成のニュースは、世界26カ国59媒体に翻訳され記事が掲載されています。その分だけ、住宅に関する世界共通の問題が深刻であることがうかがえると思います。3Dプリンターはデータ共有すればどこでも、同じクオリティでどこにでも住宅を建設できるので海外進出も容易にできる点も、伸びていく市場だといえます。

需要の動向

理由①住宅ローンの社会問題

現在各国で住宅ローンが社会問題となっており、改善していく世間の動きが見られます。低価格で、耐震性や保温性にも優れた住宅の建設が進めば、ローンを借りて高い住宅を買うという現在の常識も変わっていくと考えられます。

理由②アウトドア施設の需要

コンパクトで、スタイリッシュな建築を自由な形で作れる為、現在流行しているグランピングや別荘といった分野でも需要が増加していくことが見込まれます。

■3Dプリンター住宅がおすすめの方

①住宅建設ノウハウを持っている企業

②建設資材販売業者・コンクリートなどの商材事業者(質の良いコンクリートが必要)

③コンクリートなどの商材の仕入れルートをすでにある事業者

■成功のポイントは?

3Dプリンターのビジネスモデルの成功ポイントを押さえておきます。

外部環境について

住宅ローンの社会問題と被害の甚大化の2つの要因

この2点は世界共通の問題であり、低価格。短工期で建築できる3Dプリンター住宅は今後成長を進めていくと考えられます。

内部環境について

3Dプリンターの技術向上

3Dプリンターが発売された当初は、細かいものしかプリントできませんでしたが、現在ではインフラの建設や住宅建築にも活用できるほどにまで巨大なものをち密に再現できるようになりました。

また、コンクリート活用技術も進み「コンクリート=断熱性がない。」のイメージが変わりつつあります。今後このような要因も重なり、追い風となり市場拡大していくものと考えられます。

製品・サービスの差別化要素について

高付加価値化

安価な住宅ですが、その中で差別化をしていくためには、いかに高付加価値なサービスを提供できるかです。高い耐震性や断熱性・デザイン性・カスタマイズ性をいかに発揮していくかが重要です。

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