■ビルメンテナンス業のビジネスモデル
1.清掃業務
ビルメンテナンス業の売上構成の約6割を占めると言われるのが、清掃業務です。
清掃業務は日々頻繁に行う必要があり、仕事量が最も多い業務の1つでもあります。
ビルの老朽化を防ぎ資産価値向上に寄与する大切な役割を持っています。
小規模の建物ほど、ビルメンテナンス業務の中で清掃業務の割合が高くなる傾向です。
2.警備業務
オフィスビルや商業施設、病院やホテルなどの大規模施設では、警備業務も重要な仕事となります。
不況が進むと治安が悪くなることから、警備業務のニーズが高まるとも言われることも多いです。
近年では商業施設や個人施設だけでなく、住居用ビルでも厳重な警備を導入するケースが多くあります。
3.設備管理業務
設備管理業務には、空調や電気、給排水、エレベータ等のメンテナンスが含まれます。
ビルによっては24時間のトラブル対応が求められるでしょう。
各設備によって必要な技術や知識は異なり、関連する多くの資格が必要となる業務です。
近年ではビルのハイテク化に伴い、いっそう専門的な技術が求められています。
■ビルメンテナンス業の取り巻く現状
1.人材確保が難しい
ビルメンテナンス業の中でも特に清掃業は、体力的にきつく収入が低いというイメージが定着しており、人材確保が難しい状況にあります。
ビルメンテナンス業で正社員を多く採用するケースは少なく、全体の5割以上がパート職員によって支えられている職種でもあるため、常に人材確保が難しい状況が見られます。
2.下請け外注が多く価格競争が激しい
ビルメンテナンス業界全体としては売上高は常に安定しているにも関わらず、中小のビルメンテナンス業界は難しい状況にあるのは、下請け外注の多さが原因です。
2次下請け、3下請けというように直接ビル経営者からの委託を受けていない業務の価格は安く、収益性は極めて低い傾向にあります。
■おすすめの方
ビルメンテナンス業がおすすめの方は、以下の通りです。
・細やかな点に気づく
・メンテナンス技術を持っている
・営業力がある
上記のような方々は、受注競争の厳しいビルメンテナンス業界において強みをアピールできるため、おすすめのビジネスモデルです。
■成功のポイント
1.人材・育成の課題に取り組む
ビルメンテナンス業を安定したものにするためには、人材の確保は欠かせない要素です。
特に、若い人材の育成のためには企業側の大きな努力が必要となります。
きつい仕事であるというイメージを払拭するため、技術導入による負担削減は大きなポイントとなります。
また、福利厚生を充実させることも離職率を下げる有効な施策です。
2.トータル業務か一部業務に特化かターゲットを絞る
ビルメンテナンス業のマネージメントの方向性として、トータル請負の形にするか、一部業務に特化するかという選択肢があります。
トータル業務の場合は、清掃・設備保守・警備などを一括して請け負うことになり、大口の委託を受けやすくなります。
その一方で、異なる技術や資格を持つスタッフを確保しなければいけないという課題もあるでしょう。
一方で、特定業務に特化する場合には、経費を極力削り効率経営を行えるメリットがあります。
参考:https://j-net21.smrj.go.jp/startup/guide/service/service04.html
https://www.teramoto.co.jp/columns/10598/
https://mabuzz.jp/?p=951