■脱毛サロンのビジネスモデル
1.クリニック系
クリニック系の脱毛サロンとは、医師が関与するサロンのことです。医療従事者だけが扱える医療系脱毛機器はエステ用機器と種類が異なり、より強い出力で高い効果を出すことができます。クリニック系の脱毛サロンは、医師が独立開業するケースが多いでしょう。
2.サロン系
サロン系は、医療従事者でなくても扱える機器を使用する医師のいない脱毛サロンです。医療外のサロンでは、業界団体の日本スキン・エステティック協会が施術者やサロンの資格認定を行っており、認定取得することで信頼性を得られます。クリニック系より費用が安いため顧客の回転率も収益を左右するビジネスモデルとなっています。
■脱毛サロンの取り巻く現状
1.増加傾向のある脱毛市場
脱毛に対する男女あらゆる世代の意識の変化に伴って、脱毛市場は拡大を続けています。リゼクリニックの調査によると、2021年と5年前の脱毛患者数は女性全体で4.7倍、40歳以上の女性で6.7倍 、男性全体で11.3倍、40歳以上の男性で10.5倍と大幅な増加を見せています。
2.天候に左右される
脱毛業界は天候に左右される傾向があり、1つの課題となっています。例えば、夏に雨の日が続く年は集客がとても難しくなります。雨が多い夏はプールや海で遊ぶことが少なくなり、脱毛のニーズが減ることが原因と考えられるでしょう。このように、天候に左右される側面がある脱毛業界では、脱毛1本に頼るのではなく他のビジネスと並行するマネタイズモデルが求められるかもしれません。
3.シニア層やキッズ層にも注目
脱毛サロンの流行は女性を中心に始まり、近年では男性専用のメンズ脱毛も広まってきています。次に流行が予想されるのが、シニア層とキッズ層です。シニア層はこれから介護を受ける状況になる前に整えておきたいというVIO脱毛の需要があります。また、キッズは毛深い体質の子どもが学校でからかいの対象にならないよう受けさせたいという親からのニーズがあります。シニア層とキッズ層に共通するのは美容サービスにコストをかける経済的余裕があるという点です。従来の顧客層からその家族へさらに拡大する見込みがあると考えられます。
■おすすめの方
脱毛サロンがおすすめの方は、以下の通りです。
・脱毛エステ経験や技術がある
・新規顧客開拓のマーケティングがしてみたい
・提携できる医療技術者とのコネクトがある
上記のような方々は、新規顧客の開拓が鍵となる脱毛サロンの経営を成功できるため、おすすめのビジネスモデルです。
■成功のポイント
1.新たな客層の開拓
脱毛はムダ毛がなくなれば行く必要がなくなるため、常に新たな客層の開拓を続ける必要があります。前述のシニア層やキッズ層など新しいニーズに目を向けるのも市場開拓のよい方法です。一方、従来の主要顧客の女性でもマーケティングの方法次第でまだまだ新たな客層への拡大の可能性があります。ホットペッパービューティーアカデミーが2018年に行った「ムダ毛・脱毛に関する意識調査」によると、脱毛経験のある女性は36.1%に留まっています。比較的美容意識が高く、脱毛に関して積極的な層以外の女性層をどのように取り入れるかも大きなポイントとなるでしょう。
2.脱毛以外のメニューの導入
脱毛業界の閑散期となる冬や天候の悪い夏などに備えて、脱毛以外のメニューを導入しておくことも安定性のある収益化のポイントです。高単価でリピーターがつく商品やメニューを用意しておくことができるでしょう。例えば、意外にも脱毛サロンで育毛系の商品がよく売れるケースがあります。脱毛以外にシーズンに関係なくニーズがあるメニューを用意しておくと、より安定感のある経営を目指せるはずです。
参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000020081.html
https://hba.beauty.hotpepper.jp/search/trade/este/16030/
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