■リラクゼーションサロンのビジネスモデル
1.フランチャイズ型
リラクゼーション業界では低価格帯のフランチャイズ店が増えています。フランチャイズの傘下に入ると、駅近物件やショッピングモール内の好立地にオープンしやすいなどのメリットがあります。また、マネジメントも本部のマニュアルの元に行えるため、経営初心者の人でも参入しやすいです。一方で、フランチャイズフィーが取られる、経営方針に縛りがあるなどのデメリットもあります。
2.個人経営型
個人で経営する場合には、小規模な店舗やマンションの一室を借りる、自宅の一部を使う、レンタルサロンを使うなどの形があります。経営の自由度が高く、自分が望むサロンを作れるのがメリットですが、個人経営の場合は集客が難しいという面もあります。すでに固定顧客がいるセラピストが独立開業するという場合も多いです。
■リラクゼーションサロンの取り巻く現状
1.市場は緩やかな増加傾向
矢野経済研究所の調べによると、2016年には1,060億だった市場規模が2019年には、1,220億まで増加するとされています。背景として、2017年頃から低価格帯のチェーン店が急増したことが挙げられるでしょう。増加傾向はここ数年緩やかに続いており、これからも市場規模は拡大し続けると予想されます。
2.コンビニより多いリラクゼーションサロン
厚生労働省の調べによると、リラクゼーションサロンは、2016年には13万6460件あり、全国のコンビニの約2倍になるとされています。ニーズは緩やかに拡大し続けていますが、競合する店舗も多いため、価格競争も激しくなっています。一方で、専門店化や高級志向のブランディング戦略によって他店と差別化を図ることに成功しているサロンもあります。
3.専門店化の傾向
近年では、価格や営業時間、施術内容が多様化、また専門化している傾向にあります。手技を用いたボディケアを始め、アロマやスパ、岩盤浴など様々なメニューが登場しており、特化型のサロンが人気を集めています。メニューだけでなく、男性専用のサロンなどターゲットに特化したサロンも登場し始めています。
■おすすめの方
リラクゼーションサロンがおすすめの方は、以下の通りです。
・セラピストの経験がある
・セラピストの民間資格を持っている
・自身もリラクゼーションサロンの利用者である
上記のような方々は、顧客のニーズを理解したリラクゼーションサロンの経営ができるため、おすすめのビジネスモデルです。
■成功のポイント
1.質と価格のバランスが重要
低価格競争が激しくなっているリラクゼーション業界ですが、価格の競争にこだわりすぎると、人件費を賄えなくなり、サービスの質の低下を招く恐れもあります。リピーター顧客を定着させるためには、セラピストの技術は欠かせません。そのため、サービスの質の提供が保てるラインで料金設定をするバランス感覚が重要となります。
2.ターゲット層を絞った戦略
Jnet21の調査によると、現在リラクゼーションサロンを利用していないが、否定的意向を持たない層は20〜40代女性もしくは30代男性に多いという結果になっています。つまり、20代〜40代女性や30代男性が滞在的顧客層であるため、この層にアプローチする有効な戦略を立てると良いでしょう。特に若い女性層は、友人や知り合いがすでに利用している場合も多く口コミが大きな功を奏するため、紹介制度による新規顧客獲得は効果的です。
3.WEBマーケティングをしっかり行う
リラクゼーションサロンの経営において、WEBマーケティングも欠かせない要素の1つです。美容専門のポータルサイトに登録したり、Googleマイビジネスへの登録などのMEO対策も有効です。また、Instagramや公式ページで積極的に店舗情報を発信することで、足を向けやすい店舗としてPRができるでしょう。
参考:https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2356
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000047992.html
https://j-net21.smrj.go.jp/startup/research/service/cons-relaxationsalon.html