ビデオ・DVDレンタル店のビジネスモデル
ビデオ・DVDレンタル店のビジネスモデルがまずはどんなビジネスモデルかを見ていきましょう。
1.若年層を中心に、老若男女幅広く利用されているビジネスモデル
ビデオ・DVDレンタル店は、30代~40代を中心に老若男女幅広く利用されているビジネスモデルです。一般社団法人日本映像ソフト協会によると、2020年度のレンタルビデオ・DVD利用率は20.3 %とされています。新型コロナウイルスにより、在宅時間が増えたことから1年間の平均利用枚数は17枚に増加し、需要が見込めるビジネスモデルです。
2.一つの商品を利用して、繰り返し利益が得られるビジネスモデル
商品を1度仕入れれば、繰り返し商品として活用できるビジネスモデルです。最新作の仕入れなどは必要ですが、1つの商品で何度も利益が発生するため、ランニングコストを低く抑えることができます。
3.宅配型レンタルサービスで収益増が狙えるビジネスモデル
現在、店舗に行かなくてもビデオ・DVDをレンタルできる宅配型レンタルサービスの需要が高まっています。店舗を構えるビデオ・DVDレンタル店も、宅配型レンタルサービスを利用して顧客の獲得を行っています。宅配型サービスを活用することで、収益増が狙えるビジネスモデルです。
ビデオ・DVDレンタルを取り巻く現状
1.レンタルビデオ市場は縮小傾向
映像ソフトの市場規模は拡大傾向にあるものの、インターネットで手軽に動画を楽しめる有料動画配信サービスが台頭し、レンタルビデオ市場は縮小傾向にあります。一般社団法人日本映像ソフト協会によると、2020年におけるレンタルビデオ市場は1041億円とされており、年々縮小傾向にあります。
2.店舗型ビデオ・DVDレンタルは厳しい状況が続く
有料動画配信サービスの台頭により、店舗型のレンタルサービスは厳しい状況が続いています。一般社団法人日本映像ソフト協会によると、1店舗辺りの敷地面積・在庫数は共に増加傾向にあるものの、平均売上は年々減少傾向にあります。店舗型のレンタルサービスの収益性の低下が懸念されています。
3.宅配型レンタルサービスの需要が高まっている
新型コロナウイルスの流行を受け在宅時間が増加したことから、動画視聴の需要は拡大傾向にあります。インターネット有料動画配信サービスの需要が拡大しているものの、インターネット回線速度が対応していない層や、ビデオ・DVDで映像を視聴する層を中心に、宅配型レンタルサービスの需要は増加しています。大手ビデオ・DVDレンタル店は、定額制の借り放題レンタルサービスなどを提供し、売上を伸ばしています。
ビデオ・DVDレンタルがオススメの方
ビデオ・DVDレンタルのビジネスモデルがおすすめの方は、以下の通りです。
・人気作や映像製品に詳しい、映像業界の方
・ランニングコストを抑えて収益を得たい自営業の方
・営業経験を店舗経営に応用したい営業職の方
上記のような方々は、マーケティングや仕入れ先との営業ノウハウを活かして収益増を狙えるため、おすすめのビジネスモデルです。
成功のポイントは?
最後に、ビデオ・DVDレンタルの成功のポイントを押さえておきましょう。
1.利用されやすい店づくり
まず、店舗を構えて運営する場合、利用されやすい店づくりが重要です。生活幹線道路沿いに出店する場合は駐車場の確保、駅前商店街などの立地では忙しいサラリーマンなどに向けて簡潔にレンタル・返却ができる仕組みの構築を通して、利用されやすい店づくりを目指しましょう。
2.複合形態などによる収益構造の拡大
収益を拡大させるためには、他商材との複合形式での販売がカギとなります。若者の利用が多い店舗では、文房具やレンタルコミック、サラリーマンの利用が多い店舗では書籍やデジタルデバイスの販売などが効果的です。
3.宅配型レンタルサービスの展開
商圏を広げるためには、宅配型レンタルサービスの展開が必要です。宅配型レンタルサービスを展開することにより、普段は店舗に来れない地域の方も顧客となる可能性が高まります。定額制サービスや借り放題サービスなどを提供することで、収益増を目指しましょう。