ポイント①グランピング業界の市場規模と業界動向にについて
市場規模
全国グランピング協会によると2020年のグランピング市場規模は600〜800億円と試算されましたが、2022年時点で800〜900億円に拡大していると試算され、2023年までに1000億円に達すると見込まれています。コロナ禍に対応できる事業として政府の経済支援の対象となるグランピング事業は今後も拡大していく可能性があります。
業界動向
2019年の検索数と2022年の検索数を比較すると3倍以上になっており、現在も最高記録を更新しています。(Google Trends調べ)グランピングの予約の90%以上はウェブから入ることを考えると、「検索数の伸び率≒市場成長率」と仮説を立てることができます。以上のことから今後も市場が広がっていく業界だと考えられます。
キャンプには興味はあるが道具や準備の段階で高いハードルを感じている人や、人込みよりも自然の中で遊びたい人、質の高いキャンプに興味がある人などの要望を持った20代~30代のファミリー・カップル・学生」等がメインターゲットになります。
ポイント②グランピングのビジネスモデルについて
収益構造
旅行をしたい若年層をターゲットにグランピング施設や食材を提供する事で収益を得るビジネスモデルです。土地選定から行い、その後インフラ設備や、テント、トイレ、バーべーキュースペースなどの施設開発をした後、主にネットで集客を行います。施設のロケーションに応じてイベントや近隣施設との連携で付加価値を付ける事が出来る為、競合との差別化をしやすいのもポイントです。価格帯も1泊20000円/人と高単価になっている為、リッチな旅行として訪れる観光客が多くSNSへの投稿が見込まれるため、広告費を抑えて認知を広げる事が出来るビジネスです。
売上は人数に比例して増減する為、人件費が過剰にならないようにお客様の数に合わせてスタッフの人数を変動する仕組みによって高い営業利益率を獲得する事が出来るビジネスです。
ピークの夏場では人員を増やして回転率を上げ、閑散期で集客が落ち込む冬場は暖房機器の導入や、焚火などのイベントを行う事でさらに売上を安定させることが必要です。
集客方法
グランピングは通常の宿泊施設とは客層が違うためOTAサイトからの集客が見込めません。そこでSNSなどを活用してい自社サイトから予約が入るような仕組みを作る必要があります。
ポイント③グランピング事業に立ち上げに必要な手順と注意点
手順
まずグランピング事業を始めるにあたっては旅館業法の許可(保健所に申請)が必要となります。
~やる事リスト~
・土地の選定
・各種法規制への対応
・施設準備(テント、食事処、トイレ、シャワー施設、本部)
・HPの作成
・スタッフの確保
~補足~
既存の機材で初期投資を抑える事が可能です。キャンプに対しての知識や経験もある為、スムーズに事業を始める事が出来ます。
キャンプ事業のリピーターさんも誘導する事が出来るため口コミも広がりやすい傾向にあります。
注意点
グランピングは非日常を味わえることを売りにしている為、施設からの景色が重要になってきます。
何も見えない閉鎖的な場所を選んでしまうと競合に劣ってしまう可能性があるので最初の土地選びは注意しましょう。
グランピング事業でよくあるのが設備や集客にだけ力をいれてオペレーションが少ないスタッフの育成を怠る傾向があります。そこで宿泊事業を経験されている方たちが参入する事により、他のグランピング施設にはないホスピタリティにより付加価値を付けることが出来るためおすすめです。
ポイント④グランピングに必要な費用
イニシャルコスト
設備・備品の確保におよそ1.2億円必要になります。
そこから土地によって総額が左右されるイメージです。
ランニングコスト
ランニングコストに関してはグランピング施設のサイズによって変わります。
~項目~
・人件費
・光熱費
・設備維持費
・広告費