■どんなモデルか
OTA事業(オンライン旅行サイト運営)はどのようなビジネスモデルでしょうか。
①OTAのビジネスモデル
OTAとは簡単に言うと実際に店舗を持たずにWEB上で旅行商品を売るオンラインの予約サイトです。オンライン旅行サイトのマーケットは大きく成長しています。
一番の収益源である手数料収入を確保する為に様々な仕掛けをしていくビジネスモデルです。
仕入れ(ホテルや航空会社)で交渉力を持つ為に顧客を獲得し、市場のシェアを高めていきます。
仕入れ交渉で優位になると安い料金でサービスを提供することができ、その分の手数料を獲得できるようになります。
■業界動向やトレンドについて
コロナウイルス蔓延により、世界全体の観光客数が2019年比で83%減少しました。
苦しい観光業界ですが、OTAの市場は年々増加傾向にあります。
価格よりも、場所や時間的な制約を受けずに予約が行えるといった利便性が特に評価されています。
最近では外資のOTAも日本進出を果たしています。
今後は更にデジタル化が進んでいきOTA利用者も増えていくことが予想されています。
■OTA事業に向いている方、おすすめの方
OTA事業は、以下のような方におすすめです。
・WEBで完結するサービスを提供したい方
・他社とは違ったサービスを考えたり、創造することがお好きな方
・サイト運営、編集ができる方
・顧客ファーストで改善を続けられる方
■成功のポイントは?
OTA事業の成功ポイントを押さえていきます。
①システムや人材を整えておく
オンライン旅行サイトの運営は通常のECサイトと比べると、管理も立ち上げ自体も難しいです。
料金、在庫、人数、日数等を一括管理できるシステムや人材を揃えておくことが重要です。
しっかりと管理ができていることでホテルや旅館側からも信頼を得ることが出来ます。
良いサービスを提供していくには、顧客とのやり取りよりもまずはホテルや旅館側から信頼を得ていく必要があります。
②ニッチな市場ばかりを攻めない
競合他社とは違った差別化を図りたいとニッチな市場を狙いにいくことが他業種でもよくありますが、OTA事業の場合はリスクが大きいです。
産業自体が少し変わっていて、同顧客でも用途によって宿泊するホテルや旅館がころころ変わります。
出張等の仕事で泊まる場合は料金の安いホテルを選択し、余暇を満喫する時は料金の高いところに泊まったりします。
ニッチな市場では数回だけ使われて終わってしまい、リピートもなしという結果が多いです。
幅広く手広く市場を広げていくことでしっかりと顧客をキャッチし、リピートしてもらうことで認知度を上げていき、旅館やホテルからの信頼を得ていくことで更により良いサービスを提供できます。
③繰り返しご利用して頂く為の施策
とにかく繰り返し利用して頂く為の施策を考えていく必要があります。
その為には商品やサービスの質を高く保ちつつ、なるべく安く提供できることが望ましいです。
ポイント還元や他社との差別化、競合のライバル情報を常に収集し戦略を練ることで成功確率はあがっていきます。
④顧客ニーズに沿ったPDCA
WEBで完結するサービスは顧客の利便性をとことん追求していく必要があります。
ただページに掲載して終わりではなく顧客の声に敏感になり、改善を続けていくことで利便性があがっていき支持されやすくなります。
例えば翻訳機能、アプリの更新、決済方法の見直し等を定期的に見直すことにより現状の課題が把握でき利便性を向上させられると同時に間口も広がっていきます。
他社との差別化やマーケティングも非常に大切ですがまずはこの利便性を向上させていくことが基盤になります。
新規事業をご検討されている皆様にお役立ちできれば幸いです。