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〜大手書店や電子書籍との差別化がポイントとなる書店〜

■ポイント① 書店業界の市場規模と業界動向について

1.書店数の減少

業界動向サーチによると、年々、紙媒体の雑誌と書籍の売上は減少し続けており、2020年の推定販売額は1兆2,237億円で、24年連続の減少を記録しています。この数字は、96年の最盛期からは50%以上も減少を示しているものです。また、この20年間で閉店数は約1万店にも及んでおり、厳しい状況が続いています。

2.売れ筋書籍ジャンルに変化あり

売れ筋の書籍ジャンルも変化しています。週刊誌や月刊誌の販売は減少しており、長年出版を続けてきた雑誌の中にもここ数年で廃刊や休刊になったものがあります。書籍に比べ回転率が良い雑誌の売上の低迷化により、経営が危うくなっている書店も少なくありません。一方、コロナ禍におけるテレワークや休業に伴ってビジネス書や学習書などのニーズが高まっています。

3.電子書籍の台頭

インプレス総合研究所の調べによると、2020年度の電子書籍市場規模は前年比28.6%増の4821億円 で、2019年度の3750億円から1071億円(28.6%)増加という状況です。多くの書店が閉店する中、ネットで電子書籍を購入する人が増えています。この流れはこれからも留まることなく進んでいくと予想されます。

■ポイント② 書店のビジネスモデル

1.店舗販売

出版社もしくは、取次書店から書籍を仕入れ、自社店舗で販売するビジネスモデルです。大手書籍店の場合は出版社と直接契約している場合もありますが、小規模書店では、取次書店からの仕入れが一般的です。取次書店にはマージンを支払う必要があり、最終的に書店が得られる売り上げは定価の20%ほどと言われています。

2.ネット販売

近年では、電子書籍も含めた書籍のネット販売が拡大し続けています。Amazonなどのショッピングモールサイト内に店舗を作る方法と、BASEやSTORES.jpなどを利用してオリジナルショップを立ち上げる方法があります。

■ポイント③ 書店事業立ち上げの手順と注意点

1.ターゲットに合わせたラインナップを揃える

大手書店が市場を独占化する中で、小規模店舗は独自のコンセプト性を売りに集客を図るところも出てきています。特定のジャンルに絞った本のみを充実させて取り揃えたり、地域性にあった商品選びをする方法はその一例です。実店舗の強みは手に取って本を選べるという点です。今まで出会えなかったニッチな書籍に出会える機会を提供できるなら、その強みを生かした営業ができるでしょう。

2.付加サービスを提供する

コーヒーショップやイベントスペースなどを併設し付加サービスを提供するのも良い方法です。定期的にイベントやサイン会、セミナーなどを実施していると流動顧客を集めるきっかけとなります。詳しい本の解説ができる「本ソムリエ」と呼ばれるスタッフを配置するのも良い方法です。また、旅行会社やアパレルショップなどの企業と関連書籍を結び合わせたコラボレーション企画を行うこともできるでしょう。

3.自費出版書を販売する

出版社や取次店を通さず、自費出版書を販売するとマージンが生じないというメリットがあります。自費出版書の一番の課題は認知度ですが、SNSなどインターネットを活用した宣伝活動で人気書籍を生み出すこともできるかもしれません。Amazonではネット書店のシステムが用意されており、このようなプラットフォームを利用すれば比較的簡単に自費出版書の販売を開始することができます。

 

■ポイント④ 書店事業に必要な費用

書店に必要な費用は以下の通りです。

・テナント料:6~10カ月分
・内装費用:約10万円/坪
・書棚:約10~15万円/坪
・看板:約100万円
・空調一式:約20万円/坪
・事務用品:約10万円

書店は他小売業に加えて利益理率は低い状態です。固定費をできるだけ低減させて利益を確保する必要があります。

上記のような方々は、大手書店と電子書籍に対抗した戦略が必要となる書店の経営を成功できるため、おすすめのビジネスモデルです。

参考:
https://gyokai-search.com/3-bookstore.html
https://research.impress.co.jp/report/list/ebook/501228

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