既存の事業の在り方を転換し、新たな事業を生み出すケースは多々ありますが、その一つに「クイックカット」があります。クイックカットとはどのような事業で、市場はどのようになっているかここではみていきます。
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クイックカットとは
クイックカットとは安価でかつ短時間でカットのみを行う形態の理髪店のことを指します。時間は10分前後、金額は1,000円前後に設定されている店舗が多いことから、「1000円カット」「10分間カット」の名称で呼ばれることも多いです。従来の理髪店ではシャンプーやひげなどの手入れなども行われていたため1人を捌くのに30分以上掛かっていましたが、カットのみに絞ることで、10分前後で捌くことを可能にしました。さらにカットのみに絞ることで客単価も1,000円前後まで下げることを可能としました。なので、このビジネスモデルでは、「いかに多くの客を呼び込み捌くか」がカギとなります。
クイックカットが人気なワケ
クイックカットが人気な理由はやはりその「早さ」と「安さ」にあります。従来の理髪店はリフレッシュ要素も強く、施術に時間が掛かっていましたが、それに対して「仕事の合間の時間に散髪を済ませたい」「カットだけで十分」というニーズが生まれるようになっていました。そこに、クイックカットは着目することで、「仕事の合間の時間の理髪」「カットに特化した施術」、そして「単価を抑えた施術」を実現し、人気を集めたのです。
クイックカットの市場
次にクイックカットの市場を、弊社が行ったクイックカットの市場調査を元にみていきます。
まずは、クイックカットの利用人数です。市場調査を通じて、利用率が20.2%という結果になったため、これを日本の15~64歳人口と掛け合わせると利用人数は約1,502万人であることがみえてきます。
次に利用頻度をみてみると、「3か月に1回」と回答した利用者が1番多くなった一方、「2・3日に1回」~「年に1回かそれよりも少ない」という利用者がそれぞれ一定数いることが分かりました。
最後に、利用額をみていくと、全体として1,000円~1,499円という回答結果が1番多くなり、やはりこの金額体がクイックカットの平均相場であることが改めてみえてきました。
まとめ
ここまでクイックカットについて解説してきました。クイックカットは従来の理髪店の
在り方の発想の転換により生まれました。そして、今ではどこの駅前にも見られるようになりました。今後は市場やそのプレイヤーがどのように変わっていくかが注目されます。
ここまでお読みいただきありがとうございました。「このコラムで紹介したデータの詳細を知りたい」「クイックカット市場に関してより理解を深めたい」という方は「市場調査レポート2022 クイックカット」を下記からダウンロードいただければと思います。
執筆: B-search