■どんなビジネスモデルか
シェアサロンとはどんなビジネスモデルでしょうか?
そもそもどんなビジネスモデルか?
美容師や整体師がお客様にサービスを提供する「場所」と「設備」を提供し、収益を得るシェアサロン
シェアサロンは、美容室や整体院のようなサービスを提供する店舗を持たないフリーランスで活動する美容・ヘルスケア業界の方に対して、お客様に施術する場所を提供するビジネスです。美容師には、業務委託サロンで働くよりも報酬が多く、働き方を自由に選択することができるため人気があります。また、運営側には、集客や施術材料の用意をする必要がないというメリットがあるため、近年人気のあるビジネス形態です。
ターゲットはだれか?
ターゲットは、フリーランスで活動する美容・ヘルスケア業界の方です。中でも人気のあるフリーランス美容師は集客力があるため、特に狙っていくべき顧客の1つです。
シェアサロンは、多くの場合集客は行わず、美容師に施術場所のレンタルを行い、収益を得るため、場所を稼働させるためには、既にお客様がついている人気美容師と契約する必要があります。
収益ポイントはどこか?
サロン運営費、場所のレンタル料、水道光熱費、雑費 シェアサロン利用者が得る売上のうち、何割かを上記の費用として請求することで、運営会社は売上をあげます。 基本的には、利用ごとの請求になることが多いのですが、場所のレンタル料は家賃として、利用していない場合でも請求するケースもあり、運営が負担する固定費の比率を安定させることが可能です。
■業界動向やトレンドについて
需要の動向
美容・ヘルスケア業界でも働き方改革が推進され、特定のサロンに所属せず自由な仕事をしたいというフリーランスへの意向が高まってきています。
理由①給与
美容・ヘルスケア業界は、比較的に他業界より転職が多い傾向があります。その最も大きな理由は、給与です。美容・ヘルスケア業界は、正社員と業務委託で働くフリーランスで約半数を占めており、そのほとんどの場合は売上の40%以下しか報酬を得ることができないケースも多く見られます。そのため、多くの方が高い給与を求めて転職をする傾向があります。そこでシェアサロンであれば、業務委託等よりも報酬が得られるということを理由に近年人気が高まってきています。
理由②働き方の自由度
シェアサロンは、お客様に施術する場所が欲しい方に対し、設備のある場所を提供するビジネスであり、企業からの拘束が利用者にはないため大きなメリットとなります。シェアサロンを利用することで、働きたいときに働きたいだけ働くという構図を実現することができ、職場での人間関係にも縛られないという点で美容・ヘルスケア業界では、最近人気が高まっています。
■シェアサロン開業におすすめの方
①物件を所有している方
駅から徒歩圏内などの好立地にマンションの一室やテナントといった不動産物件を所有している場合は、内装整備をすることでシェアサロンの運営を始めることが可能です。特に、青山や代官山などの美容激戦区に物件を所有している場合は、人気美容師が周囲に多く、既にお客様を多く獲得している美容師との契約機会を狙うことができます。
②サロン運営をしている方
既にサロン運営をされている方は、運営サロンの休業日や空いているスペースを活用して、内装整備などを行わなくても、すぐシェアサロンを開業することが可能です。普段売上をあげることのできない休業日をシェアサロンとして場所をレンタルし、有効活用することによって売上の拡大を目指すことができます。
③省人ビジネスを始めたい方
シェアサロンは、場所を貸すというビジネスであるためその場に人が常駐し運営のために活動する必要がありません。そのため、省人化したビジネスを始めたい方に向いています。
■成功のポイントは?
シェアサロンの成功のポイントを押さえていきます。
外部環境について
アクセスがいい好立地な場所
美容室が多い美容激戦区
アクセスに関しては、駅から徒歩数十分の距離にシェアサロンがある場合、駅近にある業務委託契約を結んでいるサロンと比較してもメリットを感じられない可能性があります。また、既についているお客様もアクセスが悪いという理由で離れてしまう可能性があります。
美容激戦区に関しては、そこに多くのお客様が集まることで既にたくさんのお客様を持つ人気美容師として活動する方が多くいます。そのような人気美容師と契約をすることで、美容師は大きな変更なくお客様をそのままシェアサロンでの施術に移すことが可能であり、大きなメリットになると考えられます。
内部環境について
シェアサロンの運営は、国家資格などが必要ありません。
そのため、美容やヘルスケアに関する知識が豊富でなくても開業することが可能です。しかし、収益を上げるためには利用者に場所をレンタルしてもらう必要があります。ただ場所を貸すだけでなく、最低限の必要な設備や利用者が使用しやすい道具を用意することが成功のポイントになります。
製品・サービスの差別化要素について
シェアサロンの運営は、主に場所をレンタルすることに限り、基本的に集客やサービス提供には関わりません。そのようなケースが多い中、集客まで行うシェアサロンも一部存在します。一般的なシェアサロンよりもお客様を自ら呼ぶような形態のシェアサロンにしていくことで、あまり多くのお客様を獲得できていない美容・ヘルスケア業界の利用者にも場所の提供を通し、収益を上げることが可能です。