■映像・動画制作のビジネスモデル
1.企画型
映像の企画から制作、編集まで行うクリエイターとしての役割を行うビジネスモデルです。
従来のクライアントは、広告代理店やテレビ局が一般的でしたが、最近では企画を買い取る演者特化型のYouTuberが動画制作会社に依頼する場合もあります。フリーランスの場合には、営業から全てこなす必要があり、マルチな能力を求められます。
2.技術特化型
収録や編集など、一定の技能を必要する分野を特化して受注するビジネスモデルです。
企業や個人が業務量の多い編集作業を外注する場合が多いです。
また、特殊な編集技能を持っている場合には、その技能に特化した依頼を受けることも可能です。クライアントとしては広告代理店やテレビ局、YouTuber、また、結婚式などのイベント動画制作を個人から依頼される場合もあります。
■映像・動画制作の取り巻く現状
1.動画配信業界はますます拡大している
GEM Partnersが行った消費者調査によると、2019年の「定額制動画配信(SVOD)」「レンタル型動画配信(TVOD)」「動画配信販売(EST)」を合わせた動画配信市場全体の規模は2,692億円で、前年比22.4%増になると推計されています。これは、日本映画製作者連盟が発表した2019年の劇場年間興行収入2,611億円を越す規模であり、動画配信業界がますます拡大していく現状を見ることができます。
2.インターネット広告がTVCMを超える
電通の2019年媒体別成長率予測によると、日本の広告業界においてデジタル広告は二桁成長(14.5%)する見通しです。また、モバイル(21.2%)、オンライン動画(29.2%)、などのデジタル広告が成長を牽引すると予想されています。今や、デジタル広告がTV CMを超える時代となっている現状です。
■おすすめの方
映像・動画制作がおすすめの方は、以下の通りです。
・地道な編集作業が苦なくできる
・クリエイティブ性が高い
・特定の編集技能を持っている
上記のような方々は、クリエイティブ性と市場の流行把握が鍵となる映像・動画制作事業を成功できるため、おすすめのビジネスモデルです。
■成功のポイント
1.小さくスタートし組織化を目指す
映像・動画制作はクリエイターの技術と少しの機材があればすぐに事業を始められる職種です。
そのため、まずは堅実に編集業務を受注し、少しずつ事業を拡大していくのが良いでしょう。
依頼が増えてきたら、効率よく売上を上げるため組織化していくことも大切です。クリエイティブな業務分野に集中し、単純作業は外注化することも業務効率化の鍵となります。
2.サブスクリプション型サービスにより労働率を減らす
クライアントの依頼物だけの制作だけではなく、収益化できるオリジナルコンテンツを持つと労働率を減らすことができます。
例えば、有料動画配信などのサブスクリプション型サービスを並行して行うなら、制作依頼以外からの収入源となり、労働率を減らすことができます。
コンテンツが貯まるほど、労働せずに収益が入る仕組みが作れ、事業拡大の資金につなげることもできるでしょう。
3.ターゲットを明確にする
安定した動画制作の依頼を受けるためには、ターゲットを明確にすることも大切です。
例えば、企業と個人どちらに特化するかによっても制作の内容が異なります。
また、ある程度動画作品に自分の色を持つことで、同じコンセプトで動画を作って欲しいという依頼が受けやすくなります。多くの依頼を受け実績を積むことも大事ですが、同時にターゲットを明確にすることも重要なポイントとなります。
参考:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000013190.html
https://www.dentsu.co.jp/news/release/2019/0613-009834.html