新規事業の立ち上げにあたって、社内にプロジェクトメンバーを集めようとしたとき、
「どんな社員をメンバーにしたいいだろう」「エースは既存事業から抜けてしまったら困るし…」
とお思いではないでしょうか。
新規事業の立ち上げ期においては、まだ仕組化することは難しいため、マンパワーで進める必要がある部分も少なからずあります。そこにおける人選はとても重要といえます。
本コラムでは、新規事業プロジェクトのメンバー見極め方について解説します。
前編では、メンバーの役割と、抜擢のポイントを紹介しました。
後編では、どんな人材をメンバーにすべきかをご紹介します。
① 統率力があり、メンバーを引っ張っていける胆力がある人間
新規事業は、思いついたら即行動、タイプが最も向いているといえます。
なぜなら、全くリスクのない新規事業などはなく、かつスピードが勝負分野だからです。
じっくり考えて納得してから行動、というよりも、考えながら行動できるタイプを抜擢しましょう。
組織としてもちろんバランスも大事ですから、
全員がこのような人物では話が暴走して個性がぶつかってしまいますが、
通常事業のプロジェクトメンバー選定よりも、
やや馬力のありそうなメンバーの比重を大きくしておくことがポイントです。
② MVVを浸透させる
MVVとはミッション、バリュー、ビジョンの頭文字です。
詳細の定義は省きますが、この会社や事業の使命、目指したいもの、
そのための判断基準を共有しておけることが重要ということです。
新規事業は、ゼロから事業を立ち上げるため、最初の段階でマニュアル化は難いといえます。
その時、思考や行動の指針になるのがMVVです。
何のために、誰に、どうやってこの事業を発展させていくのかという
価値観が共有できていれば、大きな方向性やコンセプトの話し合いも
メンバーモチベーションを保ちながら進めることができます。
③ 臨機応変に適切な対応ができる
さきほどから何度も出てくるキーワードですが、
新規事業はにはマニュアルがありません。
こんな時はどうしたらいいのか?という課題に毎瞬間突き当ります。
そんなとき、客観的に事態を把握して、優先順位を付け対応ができる人物であると、
現場がスムーズに回るといえます。
以上、メンバー選びのポイントを紹介しました。
新規事業は、既存事業でいっぱいいっぱいの状態ではうまく立ち上がりません。
人的・資金的・組織的リソースを長い目線で準備しておくことが必要です。
執筆: B-search